スターシップSN16のノーズコーンにフラップが取り付けられる
スペースX社は現在、月や火星への人類進出、そしてISS、国際宇宙ステーションへの人や物資の輸送、人工衛星の打ち上げ、宇宙ゴミの回収など、様々なことに利用できる大型の再利用宇宙船スターシップを開発しており、現在は試験機SN15の飛行試験に向け準備が進んでいます。
今回はSN15の次の試験機、SN16の組み立て状況をお伝えしていきます。
スターシップSN16、ノーズコーンにフラップが取り付けられる
ついにスターシップSN16のノーズコーンにフラップが取り付けられました。
こちらはBrendanさんによる現時点のスターシップ、スーパーヘビーの組み立て状況や、実施した試験などをまとめた画像となっています。
SN16は現在、タンク部分の組み立てがほぼ完了しており、今後ノーズコーンとフラップが取り付けられます。
そして今回、取り付け前のノーズコーンに上部のフラップが取り付けられました。
フラップは帰還時、降下中に機体の姿勢を保ち、着陸時には機体の姿勢を変えるのに必要なものです。
機体上部に2枚、機体下部に同じく2枚取り付けられます。
これまでのスターシップは、上部フラップをノーズコーンに取り付け、そのノーズコーンを本体に取り付けるという順番で組み立てが行われており、SN16も同じように組み立てられることになります。
機体下部のフラップに関しては、SN8、9、11、15はノーズコーン取り付け後に、SN10はノーズコーン取り付け前に取り付けられました。
そのほかの機体に関しては、SN17はフラップ以外のパーツがほぼそろい、SN18はタンクの一部のリングとドームが見つかっています。
スーパーヘビーは、BN2は組み立てが始まってはいますが、どの機体もパーツがほとんどそろっておらず完成にはまだまだ時間がかかりそうです。
耐熱タイルの数もSN15から増える模様
スターシップは大気圏再突入を行うため、機体の片面に耐熱タイルが取り付けられます
SN16に関しては耐熱タイルが大量に取り付けられたパーツが見つかっています。
SN8からは徐々に耐熱タイルの数が増える傾向にあり、SN16にはSN15よりも多く耐熱タイルが取り付けられるでしょうし、SN17ではタイルが必要な面の大部分に取り付けられる可能性もあります。
いづれにしてもこのように、どのプロトタイプも前のプロトタイプと比べて外観においても違いがみられますので、ネットでその様子を見ているだけでもスターシップの進歩を感じることができるのではないでしょうか。
半年後、1年後はどのようになっているのか、とても楽しみですね。